物理療法関連

マッサージガンは本当に効果がある?柔軟性UPや筋肉痛緩和の科学的根拠

medebilabo00

あ”あ”あ”あ”あ”あ”〜

ルー博士
ルー博士

ケンちゃん何やってるの?

マッサージガンだよ!
疲れた体にブルブルすると気持ちいいんだよ🎵

ルー博士
ルー博士

以前テニスプレーヤーの大坂なおみさんがパートナー契約をしたって事で一躍有名になったよね!
そんなマッサージガンが気持ちいいって言ってるケンちゃんにこんな論文があるよ!!

マッサージガンによる打撃療法が
筋骨格系パフォーマンスおよび痛みの体験に与える影響
システマティック・文献レビュー

研究の背景と目的

背景

1950年代にオステオパシー領域で原型が開発され、2008年頃から商業用マッサージガンが登場しました。近年、スポーツ選手やトレーナー、一般層の間で急速に普及したものの、「実際に身体へどのような変化をもたらすのか」を科学的に統合したシステマティックレビューが存在しませんでした。

目的

マッサージガンによる打撃療法(PT)が「筋力」「爆発的筋力」「柔軟性」といった生理学的適応、および「筋骨格系の痛みの体験」に与える影響を明らかにすること。

  • 単なる「気持ちよさ」ではなく、
    ①筋力
    ②爆発的筋力(ジャンプ力やスピード等)
    ③柔軟性(可動域)
    ④痛み(筋肉痛・慢性痛等)
    というスポーツ科学やリハビリで重視される4つの指標に対する客観的エビデンスを網羅的に検証することを目的としています。

単純に気持ちよくて使ってたけど、筋力、柔軟性、痛みに対してなどと考えたら、施術前後のコンディショニングやウォーミングアップ、患者さんのセルフケア指導にもすごく活かせそうだね!

対象と方法

2006年1月から検索を実施(各種データベースおよびグレー文献等)。
マッサージガンを直接筋肉や腱に適用した18歳以上の成人を対象とし、他療法・プラセボ・無介入と比較した論文を網羅的に収集。
CASPおよびPEDroスケールを用いて論文の質・バイアスリスクを評価した。

13件の適格な研究(ランダム化比較試験等)が抽出・統合されました。

条件と定義

振動ローラーや全身振動プレート(WBV)などは除外し、「手持ち型のマッサージガンを直接筋肉や腱に当てる介入(Theragun, Hypervolt等の主要ブランド含む)」に絞り込んで比較・解析を行っています。

ルー博士
ルー博士

振動系の器具ってパワープレートのような乗るタイプの物から、震えるタイプのリリースローラー等もあるからそれらは除外して今回はマッサージガン一択で調査したんだね!

主な知見と結果

柔軟性・関節可動域(Flexibility / Range of Motion)

知見
本研究のほぼすべての研究内では、単回(1回数分程度)のマッサージガン使用により、直後の関節可動域(ROM)や柔軟性が即座に有意向上した。

詳細
静的ストレッチと異なり、筋出力を低下させることなく柔軟性を高められる点が大きな特徴として示されています。

筋力および爆発的筋力(Muscle Strength & Explosive Strength)

知見
介入直後の最大筋力および爆発的筋力(ジャンプ高や力発揮速度)の維持〜即時的な向上が認められた。

詳細
従来の静的ストレッチは直後の筋力を一時的に低下させることが知られていますが、マッサージガンの打撃刺激は神経系を適度に刺激(興奮)させるため、パフォーマンスを落とさずにウォーミングアップとして機能することが示唆されています。

痛みの体験・筋肉痛(Experiences of Musculoskeletal Pain)

知見
複数回の介入、あるいは運動後の介入により、運動後遅発性筋肉痛(DOMS)や筋骨格系痛みの自覚症状が統計的に有意に軽減した。

詳細
局所への高頻度な打撃・振動刺激がメカノレセプター(機械受容器)を介して痛みの伝達をブロックするメカニズム(ゲートコントロール説)や、血流促進による代謝物の排出促進が寄与していると結論付けられています。

まとめ

マッサージガンによる打撃療法は、単回の使用で即時的な柔軟性の向上を助け、複数回の使用で筋骨格系の痛みの体験を軽減する可能性が報告されました。
これらの機器は、他の振動療法や手技療法に代わる、携帯可能で費用対効果の高い有用な手段となり得る。

臨床・現場への還元

マッサージガンは運動前の「ウォーミングアップ(柔軟性向上・出力維持)」および運動後の「リカバリー(筋肉痛緩和・疲労軽減)」の双方向において科学的根拠を持つ機器であることが裏付けられました。

実用性

  • 高価な治療機器や専門手技に頼らずとも、セルフケアや現場で手軽に導入できるポータブルな選択肢として非常に有効である。
ルー博士
ルー博士

ケンちゃん今回の論文どうだった?

筋肉痛のような骨格筋系の痛みの軽減にも有効だったって言うのは目から鱗だよ!
筋肉痛の時に強くしたら痛そうだけど、強さを調整したらうまく使っていけそうだね!

ルー博士
ルー博士

そうだね!でも今回の研究は13件と比較的少ない人数での研究だから、今後また別の角度からも深掘りした研究も必要かもしれないね!

筆者の総括

今回の論文の結果として特に治療院で使える結果として
・単回(1回数分程度)の使用により、直後の関節可動域(ROM)や柔軟性が即座に有意向上した。
・運動後遅発性筋肉痛(DOMS)や筋骨格系痛みの自覚症状が統計的に有意に軽減した。
この2点ではないでしょうか?
実際に鍼灸院に神経症状や外傷ではない関節の可動域の低下や筋緊張の亢進などの機能不全の患者さんは多くいらっしゃいます。
私自身も筋緊張の強い患者さんのリラクゼーションや関節の可動域低下に対してマッサージガンを使う事が多々あります。
マッサージガンはどの商品でも「丸」「平」「弾丸」「二股」あたりのアタッチメントが付属しています。
私は先の細くなった弾丸タイプにて局所の筋緊張部を狙い撃ちする事が多いです。
注意点としてあまり強く圧迫しないようにして患部に振動を与える事です。(あまりに圧迫しすぎると痛いです…)

ラジオ波の温熱と共にマッサージガンを入れる事でも患者さんの反応は良いのですよ!
緩めた後の関節の安定性を高める為のエクササイズもお忘れなく🎵

今回の論文

論文名
The Effect Of Percussive Therapy On Musculoskeletal Performance And Experiences Of Pain: A Systematic Literature Review

著者
Lorna Sams, Ben L Langdown, Joan Simons, Jitka Vseteckova

掲載誌
International Journal of Sports Physical Therapy (IJSPT)

掲載年
2023年4月

免責事項

本記事は最新の研究論文(医学的文献)に基づいた情報提供を目的としており、特定の治療法や効果を保証するものではありません。特定の症状の診断や治療については、必ず医師や専門の医療機関にご相談ください。

ABOUT ME
Wataru
Wataru
鍼灸師 / 柔道整復師
柔道整復師14年目 / 鍼灸師8年目 / 医学的根拠を基に安全な鍼灸施術や外傷施術を提供するべく日々奮闘中。色々な医学論文を読んでしっかりと勉強していきたい / 趣味:サッカー、DIY
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